2026 年 28 巻 2 号 p. 151-156
褥瘡は高齢者や神経障害を有する患者に多く発生し,治癒に時間を要することが多く,創処置のみでは限界がある。当院では2018年にシーティング外来を開設し,創傷処置に加えて患者教育および生活環境調整を行っている。本報告では,難治性褥瘡の3症例に対し,シーティング外来を通じた包括的介入を行った経過を示す。症例はいずれも車椅子の不適合,疾患理解の不足,医療不信などの心理的要因によりシーティング外来の介入前は継続的治療が困難であった。医師,皮膚・排泄ケア認定看護師,作業療法士ら多職種が連携し,車椅子調整,生活指導,信頼関係構築を実施し,その結果,褥瘡の改善または再発予防が得られた。これらの経験は,褥瘡管理において外来を拠点とした長期的かつ包括的な治療・支援の有効性を示唆する。