家畜繁殖研究會誌
Print ISSN : 0453-0551
馬精液の凍結保存に関する研究III.液体窒素で保存した錠剤化凍結精液による受胎成績
押田 等三川 武堀内 精司高橋 裕郎富塚 常夫永瀬 弘
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1967 年 13 巻 4 号 p. 136-140

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抄録
液体窒素で保存した馬の錠剤化凍結精液による授精試験を実施した。
1)雄馬9頭(重種3,中間種4,ポニー2)を用い,希釈精液の0.2mlをドライアイス上で錠剤化凍結を行なった後液体窒素中で保存した。農家までの凍結精液の運搬はドライアイス中で行ない,融解直後に注入した。対象の雌馬は特に制約を設けなかった。
2)授精頭数は93頭で,この内43頭が受胎し,受胎率は46.7%(不明一頭を除く)であった。
3)受胎例における精液性状の範囲は,精子数では,3.63~31.24億で,精子生存率は15~65%,注入錠剤数は3~11,保存日数は1~110日であった。注入精子数と受胎率の関係では,7~8億台の受胎率が76。9%(10/13)で最も良好であった。
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© 日本繁殖生物学会
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