家畜繁殖研究會誌
Print ISSN : 0453-0551
抗絨毛性性腺刺激ホルモン血清(Anti-HCG)が妊馬血清性性腺刺激ホルモン(PMS)の生物学的作用を抑制する可能性について
大滝 恒夫笹本 修司
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1969 年 14 巻 4 号 p. 139-144

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抄録
家兎を用いてHCGに対する抗血清を作製し,そのAnti-HCGのPMSの生物学的作用に対する効果を調べた結果以下のことが判明した。
1.Anti-HCGはPMSの有する排卵誘起能を抑制する。これに必要なAnti-HCG量はHCGの排卵誘起能を抑制する量の約8~16倍量を必要とした。
2. Anti-HCGはPMSの有する卵胞発育作用をも抑制する。これに必要なAnti-HCGの量はPMSの排卵誘起能を抑制する量の約4倍を必要とする(HCGの排卵誘起力抑制量の32~64倍量)。
3.Anti-HCGは卵胞ホルモン分泌能をも抑制するが,これはPMSの卵胞発育作用を抑制する結果と思われる。
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