家畜繁殖研究會誌
Print ISSN : 0453-0551
雌ラットの性成熟到来に関する研究 3H-エストラジオールの組織への取り込みについて
梅津 元昭竹内 三郎
著者情報
ジャーナル フリー

1972 年 17 巻 3 号 p. 114-119

詳細
抄録
17,21,25の各日令の雌ラットを用いて,3H-エストラジオール(3H-E)1μCi(1頭当りおよび体重50g当り)を皮下注射し,1時間後の子宮,下垂体,視床下部および血清の放射活性の変化を観察した。
1.子宮では,組織重量当りの取り込みが17~21日令にかけて減少し,25日令では体重換算で3H-Eを投与した時は組織1個当りおよび重量当りの取り込みがともに増加した。
2.下垂体では,各日令とも組織重量当りの取り込みは視床下部より多く,子宮と同一水準の取り込みを示した。下垂体の1個当りの取り込みは日令が進むにつれて増加したが,組織重量当りでは増加はみられなかった。
3.視床下部では3H-E体重換算投与の場合17~21日令にかけてわずかに増加した。
4.血清の放射活性は,17日令で高い値を示し,21,25日令では17日令の約1/10の値に減少した。
著者関連情報
© 日本繁殖生物学会
前の記事
feedback
Top