1959 年 4 巻 4 号 p. 151-154
1)精管の副睾丸尾部端を切断しても精管は射精様運動を営むが,末梢端の切断では精管は運動せず他の副性器群にのみ射精様運動が認められた。
2)副睾丸に生理食塩液を注入して内容を増加せしめると射精様運動の発現回数を増加する傾向を又精嚢を剔出するとこの運動の回数の減ずることを認めた。
3)副睾丸尾部,前立腺,精嚢の各々に塩酸プロカイン液を注入することに依り射精様運動は減退するか或は全く休止することを知つた。
4.これらの知見及び前報の成績から,射精機構に於けるandrogenの生理的意義について考察した。