1963 年 9 巻 1 号 p. 37-39
21~23日令の幼若雄ラットの脳下垂体を摘出し,術後の変化を調べた結果を要約してみると,(1)体重増加は停止せず正常のものに比べて成長率は悪いが重量増加を続ける。 (2)脳下垂体摘出後の退行変化は生殖器系に強く現われる。睾丸は2日目より急激な減少を示し,8日までつづき,それ以後は変化がみられず,これとほぼ同様なごとが睾上体及び前立腺腹葉重量で認められる。睾上体丸及び前立腺は特にAndrogenの影響を受けやすい様である。精嚢腺と輸精管は4日迄重量減少を示すがそれ以後変化ない。