家畜繁殖研究會誌
Print ISSN : 0453-0551
リラキシンの生理的食塩水溶液の安定性
和田 宏湯原 正高
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1963 年 9 巻 1 号 p. 7-8

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抄録

此の研究は長期間,低温貯蔵に於けるリラキシンの生理的食塩水溶液の安定性を確かめるために行つた。
この実験に用いたリラキシン製品はB37-348/8a 1αで,その力価はmg当り150GPUのものであった。これをml当り100GPUの濃度に生理的食塩水に溶かした。この溶液をストック溶液として温度の0±1°C冷蔵庫に15ヵ月間貯え,その間に適宜,力価の検定を行つた。検定直前に,ストック溶液を注射量である処の0.1iml当りO.3乃至2GPUの濃度に生理的食塩水に稀釈した。検定はestrogenizeした卵巣剔出モルモットの6時間後,恥骨縫合触診法によつて行つた。実験期間中にリラキシン力価の低下はみられなかつた。斯くの如く,リラキシンは生理的食塩水中で低温に於ては相当に安定である。

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