家畜繁殖学雑誌
Print ISSN : 0385-9932
乳牛の胎生期における乳器の形態的発育に関する研究
武石 昌敬中村 多津曲 茂久柴田 真奥田 勝石井 巌宏常包 正与斉 篤
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1980 年 26 巻 3 号 p. 134-137

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抄録
1.雌牛胎児の乳頭の形態は,胎齢6ヵ月以後円錘形から偏平となり,この時期には乳頭管ならびに乳頭の括約筋の形成がほぼ完成していた。
2.一次芽,二次芽,三次芽の形成は,それぞれ胎齢2ヵ月,5ヵ月,7ヵ月にみられた。原始間葉細胞は,7ヵ月齢以後において大きさが著明に増大し,5ヵ月齢以後でPAS陽性反応を示した。
3.乳腺体の脂肪組織は3ヵ月齢より,脂肪小葉の形成は5ヵ月齢より認められた。脂肪細胞の大きさは7カ月齢以後で増大し,脂肪の島の細胞数も胎齢の進むに併い増大し,7ヵ月齢以後において乳腺体全面に脂肪の島の分化を認めた。
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© 日本繁殖生物学会
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