家畜繁殖学雑誌
Print ISSN : 0385-9932
ウシの胚移植に関する開発的研究
鈴木 達行
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1987 年 33 巻 5 号 p. 11P-23P

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抄録
ウシの胚移植技術の実用化と,普及率の向上を目ざして,経済的で有効な多排卵処理法を追及し,卵の回収率を高めるための回収器具を開発した.また受胎率を高めるために受精卵の発育に有効な母体血清を探索し,農家の庭先で移植可能な凍結卵の1段階ストロー法を開発した.一方,肉用牛の増産を目ざして凍結融解卵を分断,移植し,1卵性双子牛の作出を行った.また,受胎率向上を目ざして移植器具についても検討し,これによって60%の受胎率が得られることを実証した.今後は凍結受精卵を融解後直接移植するノンステップストロー法についても検討を加え,受精卵移植の普及に役立てたいと考える.
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© 日本繁殖生物学会
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