日本繁殖生物学会 講演要旨集
第113回日本繁殖生物学会大会
セッションID: P-26
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ポスター発表
質量分析法を用いたDLEC1相互作用タンパク質の同定
*与語 圭一郎山形 貴大長野 衛道羅 英夫
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抄録

【目的】我々は,Dlec1が雄マウスの生殖能に必須であることを以前の本学会で報告した。Dlec1を欠損したマウスの精子分化は,円形精子細胞までは正常であるものの,その後,頭部の形態,鞭毛の形成,およびマンシェットの形態に異常が生じ,精子分化はStep13で停止する。また,KO精巣上体には精子はほとんど存在せず,完全に不妊である。しかし, Dlec1の欠損がなぜこのような表現型を導くのかそのメカニズムは不明である。本研究では,Dlec1の精子分化における分子機能の解明を目指し,DLEC1相互作用タンパク質を探索した。【方法】293F細胞に3×FLAGタグを付加したヒトDLEC1を発現させ,FLAG抗体を用いて免疫沈降を行った。DLEC1と共沈したタンパク質をSDS-PAGEで分離後,CBB染色し,バンドを切り出してLC-MS/MSでタンパク質を同定した。【結果】DLEC1相互作用タンパク質として,α-チューブリン,β-チューブリンのほか,BBSome形成の促進因子として働くTCP-1(T-Complex protein 1)複合体サブユニットなどが同定された。293F細胞におけるこれら分子の結合は免疫沈降—ウエスタンブロット法によっても確認された。また,同様の方法で,Dlec1はBBSomeサブユニットとも結合することも見出した。これらの分子は全てIntraflagellar transport(IFT)に関連する分子であること,そして,Dlec1-KOマウスの表現型はIFT関連分子の欠損マウスの表現型と似ていることから,Dlec1はIFTに関与していることが推測された。一方,野生型およびDlec1-KOマウス精巣においてこれらIFT関連タンパク質の発現レベルには差がなかった。またTCP-1やBBSomeの複合体形成もKOマウスでは正常であった。Dlec1がどのようにIFTに関わっているかは今後明らかにしていく必要がある。

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