抄録
本稿では,企業の社会的責任(CSR)に対する基本方針に対してテキストマイニングを行うことにより,各企業が CSRの取組みに当たりどのようにステークホルダーを志向しているのかを追究している.そして,ステークホルダー志向という定性的な企業特性が,企業ウェブサイトにおける情報開示にどのように影響を与えているのかを解明している.その結果,企業が伝統的に企業の情報開示の主たる情報利用者とされている株主・投資家を志向していれば,企業ウェブサイトにおける積極的な情報開示につながることを明らかにしている.さらに,志向するステークホルダーの範囲が広い企業ほど,少なくとも情報の多さという点で,企業ウェブサイトにおける情報開示に積極的に取り組むことを明らかにしている.