本研究では,物質・エネルギーフロー解析モデルを開発して,中国上海市を対象とした都市代謝に随伴する直接・間接的な環境負荷量を,4つの持続可能性指標(総物質需要量,エコロジカル・フットプリント,CO2排出量,ケミカル・フットプリント)を用いて2007~2016年を対象に評価した.その結果,上海市では,建設構造物(ストック財)の蓄積に伴う直接物質投入量と,製造に伴う間接的な環境影響が大きい特徴が明らかになった.また,都市全体のVOCs 排出量が増加した結果,ケミカル・フットプリントが2007年からの10年間で211%増加した.持続可能性指標を用いた多面的な評価により,建設資材の再資源化や交通移動由来のVOCs 排出削減が市全体の環境負荷低減に有用であることが示された.
本研究は高校生を対象に,暮らしの中で環境意識がどのような場面で高まるのかについて探索的に検討した.ライフラインチャートとMost Significant Change 手法を用いたワークショップの結果,幼少期の自然体験に加え,主体的・協働的な学習や交流が環境教育に有効であることが確認された.次世代育成の観点からは,地域社会との結びつきを重視し,持続可能な開発のための教育(ESD)として能動的に取り組めるプログラム設計の重要性が明らかとなった.