2012 年 41 巻 1 号 p. 48-52
瀬野川において生活排水が流れ込む地点での,下水道工事以前の1998年から2000年までと,2000年から2003年までの,下水道工事による水環境への影響を評価した.1998年から工事終了後の2005年の間でそれぞれ最大で汚濁指数が約2分の1,生物指数が約3倍,多様性指数が2.5倍,汚濁性生物比率が3分の1程度になり,それぞれの指数が改善された.下水道整備後以降に整備区間下流側において汚濁指数の低下,生物指数,多様性指数の上昇,および汚濁性生物比率の低下が認められ,これらのことから下水道整備が水質改善に寄与することが示唆された.