抄録
市営の給食センター,研究所の職員,自主回収所,秋祭り揚げ油および伊賀市廃食用油回収所等から採取した試料のBDF製造に関係する物性値を比較した.その結果,密度はほぼ一定した値を示し,水分量は思ったよりも低く,平均値で0.75%であった.酸化による油脂の劣化を酸価(AV),過酸化物価(POV)およびカルボニル価(COV)で比較したところ,それぞれの値はAV=0.75±0.89㎎-KOH/g,POV=17±12meq/㎏,およびCOV=18±5μmol/gであった.これらの,3つの酸化指標間には強度の相関関係はなかった.3つのパラメーターに主成分分析を実施し,得られた第一主成分(size factor)を用いた総合酸化指数を提案した.アルカリ・アルカリ土類金属ではNaとMgの濃度が高く,KとCaの濃度はやや低かった.Pの濃度は一番低かった.試料によっては冬季に析出物がみられ,少量の飽和脂肪酸の存在がうかがわれた.