琵琶湖南湖の富栄養化解析 (4)
―富栄養化指標の季節変化―
1985 年 14 巻 3 号 p. 214-219
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1985 年 14 巻 3 号 p. 214-219
南湖内での水質変化特性を明確にするため, その季節変化の特徴を考察した.まず南湖の時系列水質データとその移動平均値との比から計算される周期性に関わる変数を求め, 各富栄養化指標の周期およびランダム成分について解析した.水温.pH, NO-3-N, In-Nの変動は年周期成分に大きく依存しているが, NH+4-NやPO3-4-Pの変動では年周期成分は見出されない.一方, pH, クロロフィルa, T-COD等の項目の変動は年周期成分に部分的に影響されている.採水地点の差による季節変化パターンの差異は水温とNO-3-Nの2指標で強く見出された.さらに, 一元配置法に基づく分散分析によって月々のデータを効果的に四季に区分する方法の検討を行ない, 各季を3ケ月としたとき1～3月, 4～6月, 7～9月および10～12月と分類するのが湖内における富栄養化指標の周年変化を把握するためにもっとも適切であることを示した.
