環境技術
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充填塔型生物脱臭装置の設計基準および操作条件の考え方
樋口 能士西田 耕之助大迫 政浩松井 三郎
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1995 年 24 巻 6 号 p. 355-364

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抄録

悪臭処理方法の1つである充填塔型生物脱臭装置について, その設計および操作条件の決定手法の提示を目的に議論した.最初に、臭気成分除去モデルとして, 新たに律速段階定義型モデルを提案した。従来の除去モデルを簡便に表現したこのモデルは, 生物脱臭装置における臭気成分除去機構に基づいて導出された.このモデルの適用により, 充填塔の通気条件と散水条件の関係を考慮した, 合理的な装置設計が可能となると考えられる.さらに, 既往の知見と筆者らの実態調査を加味した上で, 設計に用いる数値および操作条件の決定手順を, 実際例を挙げて提示した.この決定手法は, 混合臭気, 変動臭気といった臭気発生源の特性を考慮する点が大きな特徴である.特に, 混合臭気を対象とした場合, 主成分として1物質のみを考慮する手法と, 複数の物質の除去を考慮する手法の2っの決定方法が考えられる.

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