環境技術
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フィリピン (ケソン市) 幹線道路付近におけるパッシブサンプラーによるNO2測定について
加藤 進金岡 千嘉男
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キーワード: フィリピン, 高温度
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2001 年 30 巻 1 号 p. 70-75

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抄録

フィリピン, ケソン市, ピサヤス道路で乾期の2000年4月に, Passiv esampler (改良天谷式) とFilter BadgeNO2およびActive samplerの同時測定によって, 熱帯地区でのPassive samplerの信頼性について検討した.その結果, 外気温は平均値で33℃, 相対湿度の平均値は49%であり, 予想されるほど高湿度ではなかった.Activesamplerで測定した交差点における3日間のNO2およびNO濃度範囲は, それぞれ41~98ppb, 33~329ppbであり, 移動発生源の寄与率を示すNO×100/NOxは60~70%であった.Active samplingとPassive samplingの測定結果の比較から, ケソン市におけるPassivesamplerの濃度換算係数 (β) は, β=5.0 (天谷式) および71 (Filter-badge) と推定された.この濃度換算係数を用いて求めたピサヤス道路に面した環境天然資源省 (DENR) 敷地の4月24日から28日のNO2濃度 (24時間暴露) 範囲は, 36~56ppbであった.この濃度は, 1997年の同地点で測定した平均濃度よりも35%高かった.

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