日本放射線影響学会大会講演要旨集
日本放射線影響学会第49回大会
セッションID: P2-57
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放射線治療生物学(感受性・高LET・防護剤・増感剤・ハイパーサーミア・診断)
5-Azacytidine による放射線細胞死への影響とp53
*辻 孝萩平 貴美大西 武雄
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抄録
5-Azacytidine(5-Aza-CR)はDNA methyltransferase 阻害剤で、各種癌抑制遺伝子のメチル化を阻害して抗腫瘍活性を示し、一部で臨床応用の試みがなされている。一方、5-Aza-CRはそれ自体細胞毒性を示し、また、p53を介したapoptosis経路を活性化するとの報告もある。ここでは、本薬剤の放射線細胞死への影響をp53との関連で検討した。ヒト肺癌細胞株H1299/neo(p53欠損株)、H1299/wp53(野生型p53導入株)、H1299/mp53(異常p53導入株)いずれに対しても5-Aza-CRはほぼ同等の毒性を示した。5-Aza-CR 100μM 48時間と放射線を併用した場合、H1299/wp53では相乗的な細胞死がみられ、放射線増感効果が認められたが、H1299/neo、H1299/mp53では放射線増感効果はみられなかった。
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© 2006 日本放射線影響学会
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