日本放射線影響学会大会講演要旨集
日本放射線影響学会第53回大会
セッションID: PA-16
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A DNA損傷・修復
DNA損傷の初期応答におけるO-結合型N-アセチルグルコサミン修飾(O-GlcNAc化)による制御
*三浦 ゆり櫻井 洋子遠藤 玉夫
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キーワード: ATM, O-GlcNAc, DNA損傷
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抄録
タンパク質はリン酸化やアセチル化など様々な翻訳後修飾を受けるが、可逆的な翻訳後修飾のひとつに、O-結合型N-アセチルグルコサミン修飾 (O-GlcNAc化)がある。演者らはこれまで、ataxia telangiectasia mutated (ATM)がO-GlcNAc化タンパク質であり、O-GlcNAc化の増加によってその活性が抑制されることを明らかにしてきた。そこで今回は、O-GlcNAc化によるATM活性化制御の分子機構を明らかにするため、活性化に関与する種々のタンパク質との相互作用にO-GlcNAc化がどのような影響を及ぼしているかについて検討した。
 HeLa細胞に5GyのX線を照射し、照射一定時間後に細胞分画により核画分を分取した。100µM PUGNAc (O-(2-acetamido-2-deoxy-D-glucopyranosylidene) amino N-phenyl carbamate)の24時間添加により、細胞のO-GlcNAc化タンパク質レベルを変化させた。核画分について抗ATM抗体を用いた免疫沈降を行い、ATM及びATM結合タンパク質を精製した。種々のタンパク質に対する抗体を用いたウェスタンブロットにより、ATMと種々のタンパク質との相互作用やO-GlcNAc化タンパク質増加の影響について検討した。
 抗ATM抗体を用いて免疫沈降し、ウェスタンブロットによってATMと種々のタンパク質との相互作用を検討したところ、ATMはタンパク質のO-GlcNAc化酵素であるO-GlcNAc transferase (OGT)と相互作用することが明らかになった。しかし、O-GlcNAc脱離酵素であるO-GlcNAcase (OGA)とは、相互作用しないことが明らかになった。また、ATMはRad50、Mre11、Tip60、PP2Aと相互作用することが確認された。
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© 2010 日本放射線影響学会
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