抄録
この論文では, ロボット・マニプレータの力制御に神経回路モデルを応用し, 対象物の動特性を考慮した可変ゲイン制御方式を示す.制御系は, 通常のPID制御系におけるパラメータの調節を, パーセプトロン型神経回路モデルにより学習によって自己組織的におこなうよう構成した.神経回路モデルを力制御問題に応用した報告はまだないが, 本論文で提案する手法により, 神経回路モデルを力制御やコンプライアンス制御に応用できることを示す.シミュレーションによって対象物の動特性の大きな変化に対し安定に動作することを確かめた.