2012 年 2012 巻 AM-02 号 p. 04-
電子書籍の普及が進む中で,より楽しく読書をしたいという欲求が高まり,背景色等を自由に指定できる電子書籍リーダーが登場している.しかし現状の視覚的スタイルは視認のし易さのみを重視しており,小説の内容を考慮していないため,内容理解を補助しているわけではない.本研究は,電子書籍を対象とした視覚的スタイル自動付与システムを提案する.提案システムは(1)場面分割,(2)類似場面のクラスタリング,(3)各クラスタのムード推定を行い視覚的スタイルを付与する.本稿では,時間,場所,人の出現頻度に基づき場面分割を行い,実験によりF値0.216(前後1文内0.413)の結果を得た.