2012 年 2012 巻 SKL-12 号 p. 02-
著者はトップアスリートの身体知(長年の経験によって身体に刻み込まれた知能)に興味を持っている.これまでに吉田孝久氏(陸上競技・走り高跳び・元日本記録保持者)と冨田洋之氏(体操競技・アテネ五輪団体金メダリスト)にインタビューを行ない,その要旨をこの研究会で発表してきた.今回は水泳競技の中西悠子氏の身体知を紹介する.彼女は165cmというさほど大きくない体格ながら,「楽に速く泳ぐ」をモットーに世界の強豪たちと戦ってきた.そこには従来の常識に囚われない泳法,すなわち自身の身体特性や身体感覚を活かした泳法があった.それは日々の練習において多くのことを強く意識(制御)する中で,カスタマイズされたものであった.