2013 年 2013 巻 SAI-017 号 p. 04-
地域の地理的特性,人の防災に関する意識,災害経験の有無など,各地域での防災意識を高める上でのバリアや特徴とする領域は異なる.そのため,各地域での被災経験や訓練等のプラクティスが他の地域でうまく活かされないという問題が生じている.また,一般に被災地では防災意識が高い一方,近年被災していない地域では防災意識を向上させることが大きな課題となっている.この問題を解決するためには, 多地域間の情報や知識を蓄積・統合・共有する情報処理システム, 地域の事情や特性に合わせて適切に情報や知識をカスタマイズする仕組み, 効果的で科学的に検証可能な教育プログラムが必要である.本稿では,これらの問題を解決する仕組み作りの研究構想について述べ,現在の取り組みについて紹介する.