2014 年 2014 巻 FIN-013 号 p. 01-
本論文では、オンライン・ポートフォリオアルゴリズムが現実的にどの程度有効であるかを検証した。我々は、理想的な環境や選択株式を主体として極めて高い効用を示している手法を、より現実的なデータセットと、実践的評価による検証を行った。これらの手法が、長期に安定した運用が行えることを最重要とし、単なる効用の最大化ではなく、現実に起こりえる問題を想定した複数の評価指標が不可欠と考えた。6つの評価指標を提案し、効用を実践的な優位性として評価できる仕組みを構築する。評価手法は代表的なアルゴリズムであるAntiCor および最新の手法であるOLMAR である。これらの手法を、2000~2014 年の期間における米国株のNasdaq100 から69 銘柄・SP500 から413 銘柄で検証したので報告する。