2018 年 2018 巻 FIN-020 号 p. 67-
金融市場におけるテキストデータは、投資家にとって分析対象の一つであり、その重要性は日に日に増している。決算短信をはじめとする企業の業績について書かれたドキュメント、証券会社のアナリストが書いた個別企業についてのアナリストレポート、更にはツイッター等のSNSで発信している個人投資家のつぶやき等、多種多様なテキストデータが存在する。定性的な投資判断の材料になるとともに、これらのテキストを用いて、モデルを構築し、定量的な分析を行うこともある。本研究では、中央銀行が発行する議事録やステートメントなどの公的な文章を対象に、定量的な数値化を目的としている。具体的には、日本銀行の発行する金融政策決定会合の議事要旨から物価、生産、雇用等の各トピックに対するセンチメント指数の構築を目指す。