2019 年 2019 巻 BI-011 号 p. 03-
駐輪ステーション間を自由に往来できるシェアサイクル事業の運営では、自転車の偏在による機会損失を解消するため、トラックによる再配車を行なっている。本研究では、変動型インセンティブを提示することにより、自転車の偏在を解消し、従来のシェアサイクル事業の運営とは抜本的に異なる運営方法の検証を目的とする。検証には、オフィス街利用・観光地用の2つのシナリオを想定し、利用者と駐輪ステーションをエージェントとするマルチエージェント・シミュレーションを用いる。各シナリオにおいては異なるエージェントモデルを作成し、駐輪ステーションエージェントには、自律的な学習による有効な方策を確認するため、強化学習を利用する。