人工知能学会第二種研究会資料
Online ISSN : 2436-5556
特許文書を用いた製薬企業の領域戦略の分析
米村 崇松本 裕介菅 愛子高橋 大志
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2021 年 2021 巻 BI-017 号 p. 02-

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抄録

本研究は製薬企業が保有する特許が企業業績にどのような影響を与えているかを、特許の抄録集を抽出しベクトル表現を獲得することで企業の技術距離を年次的に算出、その関連性を分析している。日本の社会保障の構造上、製薬企業は「長期収載品に依存するモデルから、より高い創薬力を持つ産業構造に転換」に迫られている。製薬企業にとって、特許は莫大な研究開発費用の投資による結果であり、これを分析することで企業の技術戦略の方向性を窺い知れる可能性がある。分析の結果、技術的多角化は(1)企業のファンダメンタルに負の影響を与える可能性が示唆された。(2) 株式市場に負の影響を与える可能性を示せた。以上の結果は技術的進歩を常に追い求める製薬企業の企業経営にとって重要な示唆を与える。

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© 2021 著作者
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