2021 年 2021 巻 BI-019 号 p. 01-
無形資産のみで売上を構成するものとした場合、企業は人材の獲得ならびに能力開発により能力を蓄え、各市場への配分の仕方において、その成果の違いが表れるだろう。その際、意思決定者は、ビジョンを元に行動の指針となる制度を設計する必要があるが、制度は通例に基づいて設計されることが多く、また、この制度設計の手法やその効果について定量的な観点からみた研究は少ないため、研究が望まれている。そこで、本研究は、産業と企業行動をエージェントベースモデルを通じてモデル化し、人材の流動性を鑑みた制度設計を通じて、優秀な業績を上げるために重要な意思決定の解明を目指す。