人工知能学会第二種研究会資料
Online ISSN : 2436-5556
BERTおよびChatGPTを用いたサステイナビリティレポートからのSDGs関連文抽出
指田 昌樹和泉 潔坂地 泰紀
著者情報
研究報告書・技術報告書 フリー

2023 年 2023 巻 FIN-031 号 p. 55-60

詳細
抄録

責任投資の原則(PRI)のもと機関投資家は、ESGの取り組みを取り入れた投融資をすることが求められている。しかし、現在日本においてはESG及びSDGsの取り組みに関する開示は、主にPDFベースのサステナビリティレポートや統合報告書で行なわれており、統一的なフォームは存在していない。そのため、ESG投資の責任者は手作業で各企業の取り組みの状況を評価する必要が生じ、多くの手がかかっている。本論文では、サステナビリティレポート等のPDFベースの情報からSDG関連の文を自動で抽出し、17のゴールに分類を行なうモデルの構築した。分類モデルは、事前学習済みのsentence-BERTモデルをファインチューニングして作成した。作成の過程で、SDGsのゴールのうち、「貧困」等に取り組んでいる企業が日本では少なく、学習データとなる事例が少ないという問題が生じた。そこで、ChatGPTを活用し、「貧困」等に関する文章を生成しそれを学習データとして用いることで、その課題の解決を図った。

著者関連情報
© 2023 著作者
前の記事 次の記事
feedback
Top