人工知能学会第二種研究会資料
Online ISSN : 2436-5556
論文翻訳における辞書型の RAG と日英 2 つの知識グラフを用いた RAG の比較
和田 幸志郎
著者情報
研究報告書・技術報告書 フリー

2024 年 2023 巻 SWO-062 号 p. 01-

詳細
抄録

大規模言語モデルのトレーニングデータに含まれていない専門用語を含む学術テキストを正確に翻訳することは難しい課題である。私たちは、日英辞書を使用したRetrieval-Augmented Generation(RAG)と、日本語のデータセットから作成した知識グラフと英語のデータから作成した2つ知識グラフを利用するRAGの2つの新しいアプローチを提案する。ragasでの実験により、辞書を使用したRAGが翻訳に役立つことを示し、日本語と英語のデータを基に作成された2つの知識グラフを活用したRAGアプローチについても、その性能が決して劣るものではないことを明らかにした。さらに、適切な知識グラフの構築方法によっては、このアプローチが翻訳精度を向上させる可能性があることを示唆している。

著者関連情報
© (一社)人工知能学会
次の記事
feedback
Top