2025 年 2025 巻 BI-026 号 p. 17-
圧倒的な量の情報が流通する現代において,多くのコンテンツの中から自身のコンテンツが選ばれることは容易なことではない.そのため,コンテンツ投稿者は,より多くの流入を獲得すべく,様々な努力を行っている.一方その結果として,「クリックベイト」と呼称されるような,クリックを効率的に獲得することそれ自体を目的とした粗製コンテンツの増加が問題化している.本研究では,ニュースを対象に,記事のクリックベイトの分析を試みた.まず,記事のタイトルを起点に,それに対する本文の内容や構造との関係から,クリックベイト性の評価指標を構築した.また,それら指標とユーザ行動の関係を分析したところ,クリックベイト性が高い記事は,ユーザに記事の早期閲覧中止や,徐々にサービスからの離脱を引き起こし得ることを確認した.