2025 年 2025 巻 BI-026 号 p. 24-
本論文では、学術論文の共著ネットワークに基づいて、知識の伝播と承継の特性を明らかにする手法を提案する。本手法では、学術文献データベースにおける様々な論文グループにおいて共著ネットワークを構築した上で、著者情報に基づいた著者の系譜を作成し、ネットワークの拡張性や伸長性などの指標を用いて、各論文グループの著者の系譜の特性を比較分析する。本手法を用いて、高被引用ジャーナル掲載論文著者や撤回論文著者について分析した結果、いくつかの共通の組織的な特徴がみられた。本手法を用いた分析より、研究開発活動の改善に向けて組織的観点から有用な示唆を与えことができると考えられる。