2025 年 2025 巻 BI-026 号 p. 27-
本研究は、宅配便のラストワンマイル配送における再配達やコスト増大の課題に対し、従来とは異なる、「ストックポイント増加方式」を新規に提案するものである。新規方式は、コンビニや宅配ボックス等を小規模な配送拠点とみたてて階層化し、ストックポイントを増加させる仕組みである。本研究では、面積あたりの配送件数(配送密度)に応じたコストを従来方式と新規方式で比較した。その結果、都心のような高い配送密度の条件では、新規方式の方がコストが低減するということがわかった。本研究は通信ネットワークにおける分散型コンテンツ配信システムの概念を物流ネットワークに新規に適用するもので、実務的にも有用であると考えられる。