主催: 人工知能学会
会議名: 第105回言語・音声理解と対話処理研究会
回次: 105
開催地: 東京科学大学大岡山キャンパス 蔵前記念会館 くらまえホール
開催日: 2025/11/10 - 2025/11/11
p. 55-57
これまでの対話システム研究において実際の会話に比べ対話システムの応答までにかかる時間は非常に長いことが問題とされており、これまでの研究では発話間でのフィラーを利用したり、ユーザの発話終了タイミングを前もって予測して応答内容を生成するなどの実時間に対する対処がとられてきた。本研究では先に述べた実時間的な改善ではなく擬似的な応答遅延の改善を試みる。ユーザが知覚する遅延の原因はシステムが与えられる音響・視覚的影響がユーザ発話後の応答にしかないことが原因だと考え、ユーザ発話内におけるシステムの相槌によってユーザが感じる遅延がどのように影響を受けるのかを検証する。検証にはVADベースの話者交替を行うシステムを利用し、相槌送出に関してはWoZで操作した。実験ではシステムと雑談をしてもらい相槌の有無による2条件で被験者間実験を行い主観評価に基づき相槌による効果を検証した。