主催: 人工知能学会
会議名: 第93回 言語・音声理解と対話処理研究会
回次: 93
開催地: オンライン
開催日: 2021/11/29 - 2021/11/30
p. 149-154
超高齢社会を迎えた日本において、ますます高齢者として健康で充実した生活を送ることは大きな関心を集めている。対話は高齢者の生活の質を維持するための重要な要因であると考えられているが、その介入効果は明らかになっていない。既存の対話ロボット関連の研究では、高齢者宅に対話ロボットを置いて、高齢者に対話ロボットを使わせたといった報告がされているが、手順の再現が難しいこと、また高齢者の在宅時の実験条件を統制することが難しいといった課題がある。 そこで先行研究として、著者らは対話型ロボットシステムを用いて、高齢者が在宅で認知機能トレーニングを行うシステム(DBSPS)を提案している。 本稿では、提案システムを用いて合計80名弱の健常高齢者に対して約1か月間介入実験を行った際の実証実験を通して学んだ教訓ならびに実験時の工夫、インタビュー結果について整理し報告する。