主催: 人工知能学会
会議名: 第95回 言語・音声理解と対話処理研究会
回次: 95
開催地: オンライン
開催日: 2022/09/15 - 2022/09/16
p. 44-46
対話は、それ自体が言語的な協力であると同時に、一般に主目的とする非言語的な協力を量的質的に向上させるためのインタラクションである。したがって、対話研究は、協力の認知の探求、および人間と協力する人工知能の開発の二つを目的とすることができる。本報告では、発表者らが開発したソフトウエアRoCoCoを紹介し、これを利用した対話研究の可能性について議論する。RoCoCoは、仮想空間で協力行為を行うインタラクティブソフトウエアである。マルチサーバ・マルチクライアント構成を有し、エージェントとして人間と人工知能が参加できる。協力タスクとして、移動、共同運搬、複数家具再配置、ボールゲームなどが構成できる。対話を伴う協力実験により、身体的協力行為中の対話の性質(発話タイミング、物理状況依存、情報理論、意味論、間主観的認知など)を調査することができる。RoCoCoのデモを行い、試験的な実験の結果なども示す。