主催: 人工知能学会
会議名: 第96回研究会言語・音声理解と対話処理研究会
回次: 96
開催地: 国立国語研究所
開催日: 2022/12/13 - 2022/12/14
p. 46-
人は対話を行うとき,自分のペースで一方的に発話するだけでなく,相手の発話から対話の雰囲気をくみ取り,その雰囲気に合わせた発話を返すことが一般的に可能である.このような対話方略は,対話の中で相互理解をし,コミュニケーションを円滑にするために行われている.しかし,テキストのみを入力とする対話システムにおいてはユーザから得られる情報が限られており,雰囲気推定の手法は確立されていない.対話システムがコミュニケーションを円滑にするような対話を実現するためには,ユーザから得られる情報に基づいた雰囲気推定手法を実現することが有用である.そこで本研究では,ある単語が表す意味は周辺の単語から推定可能であるという分布仮説のもと,ニューラルネットワークによるテキスト情報に基づく雰囲気ベクトル生成手法を提案する.提案手法を実装した対話システムを構築し,対話システムライブコンペティション5の予選に出場した.