人工知能学会研究会資料 言語・音声理解と対話処理研究会
Online ISSN : 2436-4576
Print ISSN : 0918-5682
98回 (2023/9)
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初対面会話と友人会話におけるラポールに基づく会話の順序付け
林 貴斗基村 竜晟石井 亮二瓶 芙巳雄深山 篤岡田 将吾
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会議録・要旨集 認証あり

p. 72-79

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抄録

ラポールとは,他者と調和している感覚である.我々は,会話中の非言語行動から話者の主観ラポールを自動的に推定することを目指している.一般的に,ラポール推定は回帰問題として定式化される.しかし,主観ラポールの評価傾向には個人差があるため,会話中の非言語行動とラポール評価のマッピングを学習することは容易ではない.この問題を軽減するため,ラポール推定をランク学習として定式化する方法を提案する.ランク学習では,ラポール評価の値ではなく,会話相手間のラポール評価の順序ラベルを訓練に用いるため,評価の個人差の問題を回避できる.提案手法の有効性を検証するために,主観ラポール評価を含む初対面会話と友人間会話から構成されるデータセットを用いた.特徴量としては知覚者の発話区間の音声と表情を使用した.実験の結果,提案手法は回帰よりも高い精度で同一の知覚者の会話をラポール評価の高い順に順序付けできることが示された.

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