人工知能学会研究会資料 言語・音声理解と対話処理研究会
Online ISSN : 2436-4576
Print ISSN : 0918-5682
99回 (2023/12)
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GPT-4を活用した感情・対話行為分析を組み込んだシチュエーショントラック対話システム
松浦 直樹中山 朝陽大沼 飛宇多佐藤 明智南 泰浩
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p. 96-101

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抄録

本発表は,シチュエーショントラックにおいて,OpenAI社が提供する大規模言語モデルであるGPT-4を利用し,発話内容に沿った表情・ジェスチャー生成を行うマルチモーダル対話システムについて報告する.本発表の対話システムは,発話生成と,表情・動作生成によって構成されている.発話生成では,プロンプトエンジニアリングによって,シチュエーションと実際の対話例を与えた.また,システムの表情・動作生成は,GPT-4を用いて,システム発話の感情と対話行為を特定し,適切な反応を生成する仕組みを導入した.これにより,特定のシチュエーションで,システムが自身の立場を考慮し,ユーザと意見を交換し議論を行う対話システムを実現した.従来のマルチモーダルシステムが専用のモデルを必要とした感情・対話行為分析を,単一の言語モデルで実現することは,対話システム開発における新しいアプローチを示唆する.

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© 2023 人工知能学会
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