医療
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テレコバルト使用の国立病院・療養所における放射線治療状況
―施設問アンケート―
宇野 隆伊丹 純小高 喜久雄
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1994 年 48 巻 11 号 p. 974-977

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抄録
テレコバルトのみを使用して放射線治療を行っている国立病院・療養所に対して, アンケート形式を用いてその放射線治療状況の調査を施行した. アンケートの内容は, 主として装置に関することとその使用頻度についてであった. [結果]アンケート結果からは, 1)多くの施設において装置の更新が遅れている. 2)標準的治療法を確立していくためには各施設における患者数が少なすぎる. 3)放射線治療の品質保証を改善して行くためには治療部門の人員が少ない. ことなどが明らかとなった. [考察]放射線治療の精度ならびにその品質保証は単にテレコバルトからライナックへの更新を行っても人員増なしには向上しないものと考えられた. また, 品質保証レベルの向上をともなわないならば, テレコバルト廃棄に際して放射線治療は他施設に委譲するべきであると考えられた.
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© 一般社団法人国立医療学会
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