農業機械学会誌
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ヒマワリ油を燃料とするディーゼル機関の低温始動性の解析 (第3報)
新しい噴射方式 (二段噴射方式) の提案
新家 憲吉田 富穂
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1986 年 47 巻 4 号 p. 429-434

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抄録

ヒマワリ油 (一般に植物油) は軽油に比べて始動性能が極端に劣る。本報では, 始動性を向上させる新しい噴射方式 (二段噴射方式) を提案した。すなわち始動時のみ圧縮行程のまだ噴孔の流速が遅い上死点前約200°に, あらかじめ相当量の噴霧を噴射させ, 主燃焼室に到達せしめて, 予爆発を主燃焼室で起こさせ, 続いて上死点前5°附近にもう一度噴射させて, この燃料を主爆発させて始動する方式である。
始動試験の結果として始動不可能な温度が, 通常噴射系で10℃であったものが, 二段噴射方式では-1℃に改善された。

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