農業機械学会誌
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重粘土壌の耕うん方法に関する研究 (第1報)
耕うん作業からみた重粘土壌の特徴ならびに土壌含水比の推移と耕うん作業可能日数率
金谷 豊倉田 勇
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1988 年 50 巻 3 号 p. 45-51

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抄録

重粘土壌地帯における最適耕うん方法を確立するため, 耕うん作業からみた重粘土壌の特徴を明らかにした。重粘土壌の特徴は, 粘土含量が35%で多く, 液性限界および塑性指数がそれぞれ71~88%, 38~55で大きく, 透水性も不良で, 耕うん砕土が困難であるという点にある。これは作土層下に存在するグライ化した土層が圃場の透水性を妨げているためである。また, 土壌含水比により推定した耕うん作業可能期間は4月7日~11月15日で短く, 耕うん作業可能日数率も64%で, 札幌, 東京, 福岡に比較しても低い値を示した。とくに秋季は極めて低い。これは, 北陸農試の位置する新潟県上越市高田地区の天候が不順であることなどに起因している。

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