1989 年 51 巻 2 号 p. 57-65
試作機の懸架装置は前輪部を平行リンク式, 後輪部をトレーリングアーム式により構成したので, 基本設計のために平行リンクの特性と試作機の接地荷重について考察した。初めに傾斜面においてリンクに作用する外力の釣合い特性式を誘導し, 横リンクのたわみを考慮して各リンクに作用する力を求め, ざ屈について考察して平行リンクの設計理論を確立した。次にリンクの釣合い特性式及びサイドフォースの比を条件として等高線に沿ってトラクタが静止しているときの接地荷重を求める式を導き, モデルにより式を確認すると共に力学的特性を明らかにした。