農業機械学会誌
Online ISSN : 1884-6025
Print ISSN : 0285-2543
ISSN-L : 0285-2543
農産物のレオロジーと電気伝導
戸部 六郎
著者情報
ジャーナル フリー

1989 年 51 巻 6 号 p. 63-69

詳細
抄録

人工的に追熟したバナナの熟度に関して電気伝導とかたさ, 凝集性, 付着性, もろさ, ガム性などの力学パラメータを測定した。
熟度の評価として, 糖度とPHの測定ならびに官能検査を行った。電気伝導を議論するために, 拡散電流の理論式I=I0〔exp(ZFV/nRT)-1〕にもとずいて, 測定され電流-電圧関係から求めた係数nを用いた。ここでRはガス定数, ZFは電子の電荷, vは印加電圧, Tは絶対温度, ここで観測された電流Iは, バナナの中のイオンの拡散によるものであると考えられるので, 上の拡散電流の理論式を適用した。
本研究において, 次のことを見出した。糖度, 係数nさらにPHは, 日数の経過とともに増加し, 可食状態において最大値を示すことである。

著者関連情報
© 農業機械学会
前の記事 次の記事
feedback
Top