1990 年 52 巻 4 号 p. 75-82
前報までに, 農業用ロボットの視覚部の位置検出方法として視覚センサの装着されたマニピュレータが対象物に接近する間に, その移動距離と移動前後の対象物を認識した画素数とから対象物までの距離を測定する方法を検討してきたが, それは球で近似可能な対象物についてであった。
本報では茎, 葉及び細長い果実等のように, 球では近似困難な対象物の位置検出方法について, 計算機によるシミュレーションならびに直線運動型アームを用いた実験により, その検出精度を明らかにした。その結果, 最終的には農業用視覚センサとしては, ほぼ十分な測定誤差内に収まることがわかった。