流体を噴出するサブソイラの目的は二つあり, 一つはパンブレーカとして使う場合であり, 他の一つはインジェクタとして使う場合である。前者は土壌の破壊度合が出来るだけ大きい方が良い。後者は土壌の破壊度合を出来るだけ小さくしたい。本報はこのような流体を噴出するパンブレーカまたはインジェクタによる土壌破壊を有限要素法 (FEM) によって理論的に考察した。
結果として, 空気噴出によって土層内に特別に引張応力が生ずることはなく, 空気噴出で引張破壊を生じさせ牽引動力を減少させることは出来ない。しかしパンブレーカ, インジェクタとも空気を噴出すると破壊エネルギが増加した。これは空気噴出によって進行方向破壊距離および垂直移動距離が増加し, かつ滑り面の数が増加して, 土壌の攪乱が起こるためである。