抄録
さまざまな天候のもとで生籾の薄層に対して行った太陽熱直射乾燥実験は, 実際の厚層乾燥のモデル化に必要なデータを提供した。屋外で自然乾燥中の空気条件は, 乾減率をときどき0にすることがあったが, 一般に通用しうる薄層乾燥モデルをほぼ明示することができた。ここで水分除去に関する日射の効果は, 入射熱と蒸気圧差との直接かつ増大する関係で表わされる。乾燥定数の0.384h-1は最小二乗法で水分差に対する乾減率をプロットすることにより得られた。また実施した試験のほとんどにおいて, 籾の表面温度は周囲温度より高く, 例外の雲天時には逆となった。