1994 年 56 巻 6 号 p. 11-16
履帯式車両の旋回性の評価は, 一般に旋回に要する所要エネルギ, 旋回半径, 旋回時間等で評価される。自脱コンバインのように農業仕様のものでは上記の評価項目に加えて, いかに旋回時に圃場表土を乱さないかが大切である。本報では信地旋回, 超信地旋回時に圃場表土が2次元的にどの程度乱されるかを, 比較・検討, 考察した。その結果, 従来の信地旋回方式は超信地旋回に比較して旋回時に圃場が乱される面積が理論的に2倍, 実験的に約1.7倍であることを明らかにした。