本研究の目的は有機廃棄物などの嫌気性発酵によって発生する可燃性のバイオガスをディーゼル機関の燃料として適用することにある。メタンと二酸化炭素の混合による擬似バイオガスの合成装置を製作し, 小型直接噴射式ディーゼル機関にバイオガスを予混合供給してバイオガスと軽油の二燃料運転に関する基礎的知見を蓄積した。バイオガスは排気ガス中のNOxを30~70%低減すること, 40%程度の低メタン濃度においても性能上問題はないことが判明した。低負荷域では燃料消費率の増加が認められ, 効率的な運転の達成には使用負荷域とバイオガス供給量が重要と判断された。