1998 年 60 巻 1 号 p. 77-83
スイカ収穫適期は, 果実の着果後40日から50日とされており, 果実が直径4cm程度の大きさになったときに地域によっては着果棒を設置し, それにより収穫時期を判断している。本研究は着果棒として異なる色の球形の標識を使用し, 画像処理による着果棒の位置検出と収穫時期の判定の可能性について検討した。その結果, 白色標識では, 抽出画像の大きさによる位置検出誤差は8.6%以内であった。しかし, 赤色, 黄色および青色の各標識の抽出においては, 色の抽出は可能であったが, 領域全体の抽出による位置検出の誤差は20%を越えた。なお, 水色および紫色の標識は識別ができなかった。